第 15 章
連結財務セクション($$c):企業限定フラグ($f)・期間限定($r)
項番指定型パラメータ《2000.8.25修正》
論理演算型パラメータ
全企業指示型パラメータ
フラグ変量削除型パラメータ
外部フラグ書込み型パラメータ
外部フラグ読込み型パラメータ書式($f in $$c)例1
書式($f in $$c)例2
書式($f in $$c)例3
書式($f in $$c)例4
書式($f in $$c)例5新入力期間指定型パラメータ(2003.10.31新規)
旧入力期間指定型パラメータ
期間指定解除パラメータ書式($r in $$c)例1(2003.10.31更新)
書式($r in $$c)例2(2003.10.31更新)
この章では,日本経済新聞社の提供するNEEDSのうち,『一般事業会社・連結決算データ』の連結財務データにアクセスするために,事前に処理対象を限定するコマンドやパラメータを説明する.
本ページの書式例参照プログラムはWeb版xcampusの場合は各大学のWeb版xcampusの『xcampus構文解説』書式例として収録され,クリック1つですぐに実行できる.Windows版の場合は,xcampusの[ファイル]メニューの[開く]をクリックして,xcampusの見本プログラム群の[rffmtprg]フォルダに収録されている.Linux版xcampusの場合は,コマンド xccp を入力することによってプログラム一覧が表示される.また書式例の説明は,拙稿「連結財務分析の可能な経済経営教育研究システム」(神戸商科大学経済研究所年報第28号,1998年3月)を参照されたい.
連結財務データ・セクションは
$$c |
で開始される.
処理対象企業のフラグ(flag)作成コマンドは次の形式をとる.
1゜
$f☆ |
処理対象企業を絞り込むためのパラメータは,上述の「$f」コマンドに続いて,次の4タイプのいずれかの形式で記述する.
項番指定型パラメータ《2000.8.25修正》
論理演算型パラメータ
全企業指示型パラメータ
フラグ変量削除型パラメータ
外部フラグ書込み型パラメータ
外部フラグ読込み型パラメータ書式($f in $$c)例1
書式($f in $$c)例2
書式($f in $$c)例3
書式($f in $$c)例4
書式($f in $$c)例5
1゜ 2゜ 3゜ 4゜
<◇>=■■■(◎◎◎◎)定数 |
1゜ 2゜ 3゜ 4゜
<◇>=■■■(◇,◇) |
1゜ 2゜
<◇>=■■■ |
1゜
<◇>=del(◇) |
1゜ 2゜
<◇>=■■■ |
1゜ 2゜
<◇>=■■■ |
<連結決算:東証1部上場医薬品の企業リスト>
フラグ変量作成($f)コマンドの後の第1番目のパラメ−タでは,日経業種コード(項番7103,旧項番201)が09081番の「大手医薬品」,09082番の「医家向医薬品」,09083番の「大衆向医薬品」のいずれかに等しい企業,つまり医薬品の企業にフラグを立てて,jフラグ変量とする============ c-f-f1
======================= $$c //連結財務データセクション $f //処理対象企業フラグコマンド <j>==..(7103)09081,09082,09083 //★業種が大手,医家向,大衆向医薬品 <h>==..(7015)11 //★上場場部 東証1部 11 <g>=:*.(j,h) // 医薬品で,かつ東証1部上場の企業にフラグg $n //企業名コマンド lst,<g> //フラグgの企業のリスト出力 $$ |
書式($f in $$c)例1のプログラム参照[c-f-f1.txt]
書式($f in $$c)例1の旧プログラム・テキスト参照[c-f-f1-old.txt]
<連結決算:連結従業員数の規模別の企業リスト>
2002年度中に到来した決算を対象として,連結従業員数(項番5056,旧項番107)によるグループ分けを行ってみよう.まず処理対象期間指定($r)コマンド の新期間指定(西暦年4桁表記パラメータ)で2002年度の決算データに限ってフラグを立てることになる.フラグ変量作成($f)コマンドの後の第1番目のパラメ−タでは,連結従業員数(項番5056,旧項番107)が8000人以上の企業にLの文字のフラグを立てて,Lフラグ変量とする.第2番目のパラメ−タでは,連結従業員数が1000人未満の企業にSフラグを立てる.連結従業員数が収録されずに欠落している企業,つまり欠落値(-999999999)の企業にNフラグを立てる.次いで,企業名($n)コマンドで,これらの各グループの企業名リストを,[数値リスト]に出力する.============= c-f-f2 $$c //連結財務データセクション $r //処理期間限定コマンド 2002.04,2003.03 //★2002年度に限定する 新期間指定(西暦年4桁表記) $f //処理対象企業フラグコマンド <L>=>=.(5056)8000 //★連結従業員数が8000人以上の企業にフラグL <S>=<..(5056)1000 //★連結従業員数が1000人未満の企業にフラグS <N>==..(5056)-999999999 //連結従業員数が欠落値になっている企業にフラグN $n //企業名コマンド lst,<L>,eng //フラグLの企業のリスト(英社名,企業属性を含む詳細) lst,<S> //フラグSの企業のリスト出力 lst,<N> //フラグN(連結従業員数が欠落している企業のリスト) $$ |
書式($f in $$c)例2のプログラム参照[c-f-f2.txt]
書式($f in $$c)例2の旧プログラム・テキスト参照[c-f-f2-old.txt]
<連結決算:東芝グループ各社の企業リストと連結原数値>
連結財務データに収録されている企業が他の会社の連結子会社である場合,その親会社コードを引き出すことができる.親会社日経コード(項番1032,旧項番117)が1162である企業,つまり東芝を親会社とする企業にフラグeを立てる.次に日経会社コード(項番7004,旧項番268)が1162である企業,つまり東芝にフラグaを立てる.フラグeの企業群とフラグaの企業を合わせた企業群,すなわち東芝グループの企業群にgのフラグを立てる.なお,東芝の日経会社コードを調べるには,Web版xcampusの場合は各大学のWeb版xcampusホームページの日経NEEDS各種コード検索・閲覧の財務会社コード検索で調べることができる.Windows版xcampusの場合は,XCEDIT[ヘルプ]メニューの[連結会社コード一覧]で調べることができる.=============== c-f-f3 $$c // 連結財務データセクション $f // 処理対象企業フラグコマンド <e>==..(1032)1162 // ★親会社日経コードが東芝 <a>==..(7004)1162 // ★東芝 <g>=:+.(e,a) // フラグe(東芝の連結上場子会社)とフラグa(東芝)を合わせた東芝グループ $n //企業名コマンド lst,<g>,eng // フラグgの企業群のリスト(英社名,企業属性を含む詳細) $p // 原数値プリントコマンド .... 【新項番3001】 売上高・営業収益 .... 【新項番3006】 営業利益 .... 【新項番3058】 当期利益 .... 【新項番5056】 従業員数(単位:人) .... 【新項番1026】 連結子会社数(単位:社) <g>,3001,3006,3058,5056,1026 $$ // 終了セクション |
書式($f in $$c)例3のプログラム参照[c-f-f3.txt]
書式($f in $$c)例3の旧プログラム・テキスト参照[c-f-f3-old.txt]
<連結・
単独決算:東芝グループ各社の連結と単独の原数値> 直前の書式($f in $$c)例3の連結財務データに収録されている東芝グループの企業について,単独決算の原数値を出力することにしよう.プログラムは書式例3に追加する形になっている.連結財務($$c)セクションで選択した東芝グループのフラグgの企業群について,フラグ($f)コマンドのw#1オペランドを用いて日経会社コードを外部フラグ#1に書き込む.これでセクションが異なってもその外部フラグを読み込めば,同一の企業群を選択することが可能になる.============= c-f-f4
========================== $$c //連結財務データセクション $f //処理対象企業フラグコマンド <e>==..(1032)1162 //★親会社日経コードが東芝 <a>==..(7004)1162 //★日経会社コードが東芝 <g>=:+.(e,a) //フラグe(東芝の連結上場子会社)とフラグa(東芝)を合わせた東芝グループ $n //企業名コマンド lst,<g>,eng //フラグgの企業群のリスト(英語名,企業属性を含む詳細) $p //原数値プリントコマンド .... 【新項番3001】 売上高・営業収益 .... 【新項番3006】 営業利益 .... 【新項番3058】 当期利益 .... 【新項番5056】 従業員数(単位:人) .... 【新項番1026】 連結子会社数(単位:社) <g>,3001,3006,3058,5056,1026 ---------------- 以下,c-f-f3 に追加 $f //処理対象企業フラグコマンド <g>,w#1 //フラグgの企業の日経会社コードを外部フラグ#1に書込み ============ $$b //ビジネス財務(単独決算)セクション $f //処理対象企業フラグコマンド <g>,r#1 //外部フラグ#1の日経会社コードを読込んでフラグgを立てる $p //原数値プリントコマンド(単独決算) .... 【新項番3001】 売上高・営業収益 .... 【新項番3006】 営業利益 .... 【新項番3058】 当期利益 .... 【新項番5056】 従業員数(単位:人) <g>,3001,3006,3058,5056 ---------------- $$ //終了セクション |
書式($f in $$c)例4のプログラム参照[c-f-f4.txt]
書式($f in $$c)例4の旧プログラム・テキスト参照[c-f-f4-old.txt]
============== c-f-f5
=========================== ========== 連結決算企業 外部フラグ#1 $$c //連結財務データセクション $r //期間限定 新期間指定(西暦年4桁表記) 2002.04,2003.03 //★2002年4月から2003年3月までの2002年度に限定 $f //フラグ・コマンド <a>==..(7103)05041,05042 //★業種選択 <a>=w#1 //外部フラグ#1書き込み ========== 単独決算企業 外部フラグ#1 $$b //ビジネス財務(単独決算)データセクション $r //期間限定コマンド 新期間指定(西暦年4桁表記) 2002.04,2003.03 //★2002年4月から2003年3月までの2002年度に限定 $f //フラグ・コマンド <b>==..(7103)05041,05042 //★業種選択 <e>=r#1 // 外部フラグ#1(連結決算企業)読み込み <g>=:*.(b,e) // 単独決算と連結決算の共通企業 <g>=w#1 // 共通企業の外部フラグ#1 書き込み ============ 連結決算データ入力 ===== $$c //連結財務データセクション $r //期間限定コマンド 新期間指定(西暦年4桁表記) 2002.04,2003.03 //★2002年4月から2003年3月までの2002年度に限定 $f //フラグ・コマンド <g>=r#1 // 共通企業の外部フラグ#1 読み込み $n //企業名コマンド lst,<g> :n1,<g>,$$c :n2,<g>,$$c :n3,<g>,$$c $c //クロスセクション・コマンド (パラメータ4カラム*は欠測値ゼロ認定) flw*3058,<g>,$$c net profit //連結当期利益 stk*2125,<g>,$$c shareholders' equity //連結株主資本(資本合計) stk,2144,<g>,$$c total assets //連結総資本(負債・少数株主持分・資本合計) ====== $$v //変量分析セクション $a //変量記号割当コマンド n,:n1,<g>,$$c a,:n2,<g>,$$c m,:n3,<g>,$$c r,$$c net profit e,$$c shareholders' equity k,$$c total assets ================ 単独決算データ入力 ====== $$b //ビジネス財務(単独決算)データセクション $r //期間限定コマンド 新期間指定(西暦年4桁表記) 2002.04,2003.03 //★2002年4月から2003年3月までの2002年度に限定 $f //フラグ・コマンド <g>=r#1 // 共通企業の外部フラグ#1 読み込み $n //企業名コマンド lst,<g> :n1,<g>,$$b :n2,<g>,$$b :n3,<g>,$$b $c //クロスセクション・コマンド (パラメータ4カラム*は欠測値ゼロ認定) flw*3058,<g>,$$b net profit //単独当期利益 stk*2125,<g>,$$b shareholders' equity //単独株主資本(資本合計) stk,2144,<g>,$$b total assets //単独総資本(負債・資本合計) ====== $$v //変量分析セクション $a //変量記号割当 N,:n1,<g>,$$b A,:n2,<g>,$$b M,:n3,<g>,$$b R,$$b net profit E,$$b shareholders' equity K,$$b total assets ============ 連結決算と単独決算の比較分析 $t //変数変換コマンド ---------- 連結決算 ---------- d=f.>(e)0 //連結株主資本プラスのフラグ(連結株主資本≦0を欠落値に) z=(r/(d*e)*100) //連結ROE 株主資本利益率 y=(r/k*100) //連結ROA 総資本利益率 h=((d*e)/k) //連結株主資本比率 ......... p=:ci(z) //散布点識別文字変量 f=(1,-1) //関数 logz=logy-logh = [1,-1][logy,logh]' の係数ベクトル △=pr*(n,a,m,r,e,k,z,y,h) //連結決算データプリント(△は半角スペース) ---------- 単独決算 ---------- D=f.>(E)0 //連結株主資本プラスのフラグ(連結株主資本≦0を欠落値に) Z=(R/(D*E)*100) //単独ROE 株主資本利益率 Y=(R/K*100) //単独ROA 総資本利益率 H=((D*E)/K) //単独株主資本比率 ......... P=:ci(Z) //散布点識別文字変量 F=(1,-1) //関数 logZ=logY-logH = [1,-1][logY,logH]' の係数ベクトル △=pr*(N,A,M,R,E,K,Z,Y,H) //単独決算データプリント(△は半角スペース) ---------- 連単倍率 ---------- t=f.>(r)0 //連結当期利益プラスのフラグ(連結当期利益≦0を欠落値に) T=f.>(R)0 //単独当期利益プラスのフラグ(単独当期利益≦0を欠落値に) q=(t*r)/(T*R) //当期利益の連単倍率(連・単当期利益≦0を欠落値に) △=pr*(n,a,m,r,R,q,P) //連単データプリント(△は半角スペース) =============== グラフセクション $$g $z //ゼロ軸設定 zyZY $d //表示範囲 all $p //プロット zy,h //連結 ZY,H //単独 q,rR //連(r)単(R)の当期利益と倍率(q) $3 //3次元図 z*y*h*p,f,* //連結,対数の関数の曲面 z,y,h,p,* //連結,素散布点 △△△△ //連結,重ね合せ図(△は半角スペース) $3 Z*Y*H*P,F,* //単独,対数の関数の曲面 Z,Y,H,P,* //単独,素散布点 △△△△ //単独,重ね合せ図(△は半角スペース) ================ 終了セクション $$ //終了セクション |
書式($f in $$c)例5のプログラム参照[c-f-f5.txt]
書式($f in $$c)例5の旧プログラム・テキスト参照[c-f-f5-old.txt]
連結財務データの処理対象期間限定(range of time)コマンドは次の形式をとる.
$r |
処理対象期間を指示するパラメータは,上述の「$r」コマンドに続いて,次のいずれかの形式の1行で記述する.なお,パラメータの期間指定は,同一セクション内の次の「$r」コマンドが現れるまで有効である.
お断り:新入力期間指定(西暦4桁表記)パラメータは2003年10月以降に作成したり更新するプログラムで採用することにして,それ以前のプログラム事例は旧入力期間指定(西暦下2桁表記)のままにしておく.
新入力期間指定型パラメータ(2003.10.31新規)
旧入力期間指定型パラメータ
期間指定解除パラメータ書式($r in $$c)例1(2003.10.31更新)
書式($r in $$c)例2(2003.10.31更新)
1゜ 2゜
◎◎◎◎.○○,◎◎◎◎.○○ |
1゜ 2゜
◎◎○○,◎◎○○ |
ブランク行
<連結決算:特殊鋼の連結売上高純金利負担率の時系列>
連結財務データから時系列データを作成する際に期間を限定する書式例である.============= c-r-f1 ================ $$c // 連結財務データセクション $f // 処理対象企業フラグコマンド <j>==..(7103)17163 //★業種が鉄鋼業の特殊鋼にフラグj <h>==..(7015)11 // 上場場部.東証1部 11 <g>=:*.(j,h) // 特殊鋼で,かつ東証1部上場の企業にフラグg $n // 企業名コマンド lst,<g> // フラグgの企業のリスト出力 $p // 原数値プリントコマンド .... 【新項番3001】 売上高・営業収益 .... 【新項番3006】 営業利益 .... 【新項番3008】 受取利息・割引料・有価証券利息 .... 【新項番3009】 受取配当金 .... 【新項番3016】 支払利息・割引料 .... 【新項番3058】 当期利益 .... 【新項番5056】 従業員数(単位:人) .... 【新項番1026】 連結子会社数(単位:社) <g>,3001,3006,3008,3009,3016,3058,5056,1026 $r // 期間限定コマンド 1985.04,2003.03 //★1985年4月から2003年3月 新期間指定(西暦年4桁表記) $t // 時系列作成コマンド (パラメータ4カラム*は欠測値ゼロ認定) &fl,3001,<g>,sales // 連結売上高 &fl*3008,<g>,interest income // 連結受取利息・割引料 &fl*3009,<g>,dividends income // 連結受取配当金 &fl*3016,<g>,interest cost // 連結支払利息・割引料 ============== 変量分析セクション $$v $a //変量記号割当コマンド s,sales r,interest income d,dividends income i,interest cost $t //変数変換コマンド s=&.a(s)4,1 // 年率月次を3ヶ月毎の平均をとって四半期に1月始点で編集 r=&.a(r)4,1 // 「&.a」 「4,1」 d=&.a(d)4,1 i=&.a(i)4,1 x=(i-r-d)/s*100 // 連結売上高純金利負担率 △=pr*(s,r,d,i,x) // 数値プリント(△は半角スペース) a=<.a(x) // 移動平均 b=<.d(x) // 移動勾配 P=:ci(x) // 散布点識別文字変量 ============== グラフセクション $$g $d // 表示範囲指示コマンド all // 全範囲 $p // プロットコマンド xa,b // 連結売上高純金利負担率x,その移動平均a,移動勾配b $c // 散布(相関)図コマンド b,a,△,P // 縦軸b,横軸a,回帰線なし(△は半角スペース),印字変量P(1次元位相図) ============== 終了セクション $$ |
書式($r in $$c)例1のプログラム参照[c-r-f1.txt]
書式($r in $$c)例1の旧プログラム・テキスト参照[c-r-f1-old.txt]
<連結決算:2002年度の特殊鋼各社の連結売上高純金利負担率クロスセクション>
漢字企業名を用いること以外は,次章の
=============== c-r-f2 ================== |
書式($r in $$c)例2のプログラム参照[c-r-f2.txt]
書式($r in $$c)例2の旧プログラム・テキスト参照[c-r-f2-old.txt]